『遠い夜明け』(Cry Freedom)を35年ぶりか?

『遠い夜明け』(Cry Freedom)を観た。35年ぶりだろうか。映画は1987年に製作・公開されたイギリス映画、日本公開は1988年2月、監督はリチャード・アッテンボロー、出演はデンゼル・ワシントン、ケヴィン・クライン。

アパルトヘイト政権下の1976年、南アフリカ共和国の有力紙デイリー・ディスパッチ紙の白人記者ドナルド・ウッズは黒人解放活動家スティーヴ・ビコと親交を深めるが、1977年にビコが逮捕され、その後、獄中で拷問死、ウッズ自身も軟禁された。

ウッズは警察の監視下で密かにスティーヴ・ビコの死について調査し、同年末、妻子と共にレソト-ボツワナ経由で英国に原稿を持って亡命、翌1978年にビコとの交流を描いた著書「ビーコウ アパルトヘイトとの限りなき戦い」(Biko)を出版した。これともう1つの著書「トラブルを求めて」(Asking For Trouble)を原作に1987年に映画『遠い夜明け』が制作された。

1970年代は知る由もないが、映画が製作された1987年はザンビアのルサカにいた。カウンダ政権は反アパルトヘイトを掲げANC亡命本部をルサカに受け入れていたため、南アの戦闘機が爆撃したことがあった。また、南ア製品は流通せずショップには物が無かった、他方、南アと良好な関係であったジンバブエやマラウイに物が溢れていたことを覚えている。

映画の中でよく使われている、最後にも、「神よ、アフリカに祝福を」は懐かしい。南アフリカ共和国の国歌になっているが、南部アフリカの数カ国も、ザンビアもだが、国歌に採用している。

アパルトヘイト体制は、1989年9月に大統領に就任したフレデリック・ウィレム・デクラークがこれまでの政府(国民党)の方針を転換し、撤廃に向けての改革を進展させた。1990年2月、ANCやPAC、南ア共産党を合法化し、ネルソン・マンデラを釈放した。1991年2月には国会開会演説でアパルトヘイト政策の廃止を宣言し、6月には人種登録法、原住民土地法、集団地域法が廃止され、アパルトヘイト体制を支えてきた根幹法が廃止された。1991年から1994年は移行期に入り内政が混乱したが、1994年4月に全人種総選挙が実施され、ANCが62.6%を得票し第一党となった。翌月、マンデラが大統領に就任し、アパルトヘイト体制は廃止された。

史実はwikiを基にした。

https://eastriver229.blogspot.com/2024/05/35.html

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